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「競争」⇒「共創」へ!パナソニックが色んな企業と手を取り合って始めた新たなチャレンジとは?

こんにちは!ウラナレ編集部です。

春真っ盛りの4月🌸この春から新生活を始めたり、新しい環境に身を置いて心機一転!なんて方も多いのではないでしょうか。

春といえば新しいことを始めるのにうってつけの季節。皆さんは何か新しくチャレンジしたいことはありますか?

もちろん1人で始めるのも素敵ですが…
せっかくなら誰かと一緒に始めてみるのもいいかもしれません。

仲間と一緒なら、よりスピーディーに、パワフルに進められますし、喜びを分かち合うこともできます!

というわけで、今回のテーマはずばり「共創」です!

パナソニックが地球環境のために、様々な企業や人々の力を借りて始めた新たなチャレンジのウラガワを覗いてみましょう。

加速する「ゼロカーボンドライブ」!
…って、いったい何?

ところでみなさんは「ゼロカーボンドライブ」という言葉を聞いたことがありますか?

日本政府は2020年10月、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラル宣言をしました。

その重点政策の一つが、電気自動車(EV)を含む「ゼロカーボンドライブ」なんです!

ゼロカーボンドライブとは、再生可能エネルギーを使って発電した電力で電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池自動車を走らせ、走行時のCO2排出をゼロにしようとする取り組みのこと。

それには電気自動車の普及が鍵となるのですが…日本での販売比率は2022年通年で1.7%とまだまだ低く、10%近いEU、20%近い中国に大きく差をつけられています。

政府では2035年に新車販売の100%を電動車(電気自動車・プラグインハイブリッド車・ハイブリッド車・燃料電池自動車)にすることを目標としていますが、現時点で1.7%の販売構成比、普及率で見るとたったの1%!(2021年実績)…道は遠そうです。

そこで、パナソニックとしてカーボンニュートラル、そしてゼロカーボンドライブに向けて何ができるのかを考えた結果誕生したのが、共創型コミュニティ「everiwa(エブリワ)」です。

土の時代から風の時代へ。「everiwa」が吹かせる共創の風!

新規事業推進室 室長の玉川篤史は次のように語ります。

新規事業推進室 室長 玉川篤史

玉川:日本においては、ゼロカーボンドライブの促進は中々進んでいません。カーボンニュートラルの実現のためには経済合理性の追求だけでなく、社会全体が環境的貢献に真摯に取り組んでいく転換期に今あると考えます。

しかし、1社の力、1人の力では、温暖化ガス削減という大きな社会的課題を解決できません。土の時代から風の時代への転換。新しいビジネスモデルを構築することでカーボンニュートラルの実現を目指します。

「土の時代」とは、その土地に執着すること。

すなわち、モノであるなら個人所有、ビジネスなら1社で抱え込んで他社と競争すること。これに対して「風の時代」とは、その場所に囚われないこと、すなわち「共感」「共創」「共有」を表します。

さまざまなシェアリングビジネスが拡大している今、まさに「風の時代」の入り口に立っていると言って良いでしょう。

まさに「everiwa」も、風の時代に合った共創型コミュニティサービスです。

everiwaは今後さまざまなサービス展開を考えていますが、その第一弾が「everiwa Charger Share」です。

これは、EV用の普通充電設備を持つ人なら誰でも簡単にEV充電設備を共有し、他者に提供できるものです。

玉川:EV普及拡大のためには、充電設備の増加は欠かせません。EV利用者の生活圏、行動範囲内に充電設備があり、いつでも気軽に利用できる環境が必要になります。
しかし、誰もが自宅に充電設備を持てるとは限りません。そこで、シェアリングという手法を導入すれば、スムーズに普及拡大を促せるのではと考えました。

一戸建てでも駐車スペースのない住宅は多く、自宅敷地内にEV充電設備を設置できないケースは多々あります。

ましてや、アパート・マンションの場合、自分の契約駐車スペースに充電設備はほとんどありません。新設するにしても、特に分譲マンションの場合は充電設置の費用は誰が負担するのか、充電する電気代を誰が払うのかという問題が起こってきます。

そこで考えたのが、「everiwa Charger Share」なのです!

このサービスの使い方はとってもカンタン。

まず、ホスト(EV普通充電設備を持つ人)はeveriwa専用アプリで所在地等の設備情報を登録したら、郵送で2次元コードステッカーが送られてくるので、 EV普通充電設備に貼り付けるだけ。
あとは、利用料金や貸し出し可能日時を設定して、利用者を待つのみです。

つぎに、利用者はアプリでマップ検索し、近くにEV普通充電設備があるか、使用したい時間に空いているかを知ることができ、予約することもできます。

利用当日にEV普通充電設備の2次元コードを読み取り充電を行います。決済も含めアプリ上で完結する仕組みです。

※充電サービス利用時のトラブルで、個別ご契約の任意保険対象外となった場合に限ります。

この時、みずほ銀行が提供するJ-Coin基盤を利用した専用電子決済「everiwa wallet」によって料金の支払いが行われます。


また、安全なEV充電の場を提供するため、充電中に何かあった際には、損保ジャパンがシェアリング保険を提供します。
EVユーザー、ホスト双方に対し、物損事故・人身事故・EV充電設備利用不能といったトラブルに対応してくれるので安心です。 

そして、実はeveriwaホストには誰でもなれるんです!

一般のお家の場合、昼間は仕事で車を使っていて駐車場が空いているからその間だけEV充電設備をシェアしたい!といった賢い使い方も可能💡
everiwaユーザー以外に勝手に使われないよう、鍵付きのEV普通充電設備も利用可能です。

また、利用料金をホストが決められるのもこのサービスのいいところ。
マンションの場合、来客用など空いている駐車スペースに設置し、設置費用も含めて利用料金を設定すれば、EVを利用しない住民に対しても不公平感なく運用できます。

マンション住民に利用料金を安く設定し、住民以外には高めに設定するということもできるので、チャージャーの空き時間を利用した運用も可能になります。

このほか、コンビニエンスストアに設置すれば充電設備を持たない近隣の住民が夜間だけ利用したり、観光地や商業施設などのコインパーキングに設置すれば、パーキングの時間だけでも充電したいというニーズに対応できます。

電気自動車は静音性に優れるので、騒音の心配もありません!

いつでも、どこでも利用できる充電ステーションを増やせば 、これまで充電器の問題でEVをあきらめていた人々も購入したくなるはず…!

そうすればEV普及が進み、カーボンニュートラルの実現に近づいていくというのが、私たちパナソニックの考えです。

ビジネスも「競争」から「共創」へ!everiwa開発のウラガワ

今回のチャージャーシェアサービスは、「共有」に加えて「共創」の観点からもビジネスモデルを作り上げています。

パナソニックでは、他人の資産を利用してのシェアリングサービスはこれが初めてなので、完成までには多くの苦労がありました。

玉川:社内的には、まず法規の問題。パナソニック自身がモノを売るのではなく、個人のお客様にもご活用いただくシェアリングサービスの仕組みづくりは特殊な事例なので、法務部門のスタッフとともにビジネスモデルに即した規約を構築しました。
サービスに必要な決済手段や保険については、パナソニックでは仕組みを持たないので、みずほ銀行さんと損保ジャパンさんとともに構築していきました。
パナソニック1社、新規事業推進室の1部門では到底作り得なかった事業です。

まさに「共創」。新規事業推進室は、その名の通り、新規事業の企画立案からリサーチ、事業立ち上げ、さらに立ち上げ後の運用までを一貫して行う部門ですが、逆に言えば、それだけの業務を部門内でこなすのは不可能。

社内外のさまざまな人を巻き込み、一緒に新しいものを作り上げていこう、というのがリーダーである玉川の方針なのです。

玉川:私たちのチームはハードを軸に事業を考えるのではなく、社会的課題を解決するためにはどうしたらよいか、を軸にしています。

その課題を早期解決するために必要なハード、サービスがあれば、社内・社外に限らず融合していく。
当社はハードのセールスに関しては高いスキルを持っていますが、いろいろなものを掛け合わせて作り上げていく課題解決型のソリューションセールスの重要性が今後ますます高まっていくことは明白です。

everiwaのように、新しいビジネスモデル創出にチャレンジできる体制も作っていきたいと考えています。

チャレンジングな「everiwa」が目指すのは、ワクワクする未来

実は、「everiwa」というサービスはここで終わりではありません。

カーボンニュートラルを実現するためのビジネスモデルの上位概念としてeveriwaがあり、その第一弾として今回、「everiwa Charger Share」をスタートするのですが、今後、everiwaの名の下、さまざまな事業を展開していく予定です。

玉川:EVが普及すれば多くの可能性が生まれてきます。
将来的には自動運転も可能となるでしょう。今、地方の過疎化が深刻になっていますが、自動運転が実現すれば高齢者など交通弱者の足が確保でき、住みづらさの解消になる。過疎化問題すべての解決というわけにはいきませんが、地方活性化の一つのツールになるでしょう。

新型コロナウイルスの蔓延により、特に若い世代を中心に、キャンプや釣り、ゴルフなどのアウトドアが人気になりましたが、移動にはカーシェアを利用する人が多いようです。

シェアすることは、もはや当たり前の時代。
EVのシェア、充電のシェアも違和感なく受け入れられるはずです。

シェアしたEVでアウトドアに出かけ、そこで消費活動することで地方にお金が落ち、地方が活性化する。人が動けば経済も動き、またそこに人が集まる。CO2も削減できて地球環境に貢献できる。
人も環境も豊かになるのです。

玉川:『豊かな地球を守り、次の世代のくらしの豊かさをつむぐ』というビジョンを達成するために、チャージャーシェアビジネスを成功させ、共創型コミュニティの実効性を証明したいですね。
社内外のさまざまな叡智を集結してカーボンニュートラルを実現し、新しいビジネルモデルを創出して環境ビジネスを盛り上げていく。パナソニックを、そんなワクワク感を持っている人たちが集まる場所にしたいと思っています。

私たちの生活、そして地球の豊かさにつながる「everiwa」の今後の展開にご期待ください!