その歴史、なんと100年!人知れず生活を支える日本トップシェアの電気製品って?
「あなたが一番使う電気製品はなんですか?」
「炊飯器」?「洗濯機」?「テレビ」と答える方もいるかもしれませんね。
しかし、よーく考えてみてください。
私たちが毎日目にし、毎日のように触れている電気製品…
それは、「壁のスイッチ」や「コンセント」ではないでしょうか?
“スイッチを押せば明かりがつく、
コンセントにプラグを挿せば電気製品が使える。”
あまりにも当たり前すぎて、そのことに気づかない方が多いのです。
さらにもうひとつ質問をしましょう・・・
「あなたの家のスイッチやコンセントは、どこのメーカーのものですか?」
答えられる方はまずいません。普通、そんなところ気にしませんよね。しかも20年ほど前までは社名が刻印されていたのですが、今はスイッチのプレートを開けないとメーカーが分からないので尚更です。
そんな、普段はあまり注目される事の無いスイッチやコンセントですが、実はみなさんが使っているスイッチの殆どが「Panasonic」やその旧ブランドである「National」製なんです!
パナソニックといえば掃除機や洗濯機、オーディオやパソコンを思い浮かべる方がほとんど。しかし、実は私たちは100年以上も前から、コンセントやスイッチなどの「電気設備資材」、略して「電材」を作り続けているんです。
創業当時から電材を作り続け、市場のシェアもトップレベル。人々の生活の中にはたくさんのスイッチやコンセントが溢れているのに、誰もそれがパナソニック製だとは気づきません。ある意味スゴイと思いませんか?
そんな家族や恋人以上に当たり前となっている日常のウラガワには、私たちが大切にしているもの、つまり「裏側の美学」があるのです。
裏側で万が一を考え、事故を防ぎ平穏な日常を陰で支える
たとえばコンセント。電気製品に電気を供給するためにありますよね。
でも「感熱・トラッキングお知らせコンセント」は、電気を切るために生まれました。
コンセントなのに電気を切っちゃうなんて、どんな意味があるの?矛盾してない?と思う方もいるかもしれません。
ですが、コンセントとプラグの間にホコリや水分が入り込み、内部に異常な電気が流れて最悪火事になる「トラッキング」と呼ばれる状態をいち早く検知。
ランプと音で異常をお知らせしてくれた後は、火事に発展するリスクをコンセントが自分で判断し、発火する前に電気を遮断してくれるのです。
まさに、平穏な日常を陰で支える小さな用心棒!
この、トラッキングによる火災は、ブレーカーでは検知できないことが多々あります。そういった点をカバーしてくれるのは心強いですね。
特に、プラグを長期間挿しっぱなしでホコリがたまりやすいエアコン、冷蔵庫、洗濯機などに有効です。また目の届きづらい納戸やガレージの火災予防にも使えます。
数年前、世間を騒然とさせた沖縄の首里城の火災。「電気設備が出火原因の可能性であることを否定できない」とされているので、重要文化財の火災予防コンセントとしての期待も高まっています。
曲がりにくく、燃えにくい。特製のタフな素材で安心!
また、使う頻度が高いコンセントだからこそ起こってしまう火災リスクも。
最近は少なくなりましたが、コンセント式の掃除機でやってしまうのが、コンセントへ過剰な力をかけてしまうこと。家具や足にコードが引っかかって、プラグが折れ曲がってしまったり、ときには引っこ抜けてしまうというのも、あるかもしれません。
いつの間にか曲がってしまったプラグの刃をそのままにして、「大丈夫、よね?」と恐る恐るコンセントに挿し込んだ経験はありませんか?
通常のコンセントは、プラグの刃を受ける部分が「銅」です。しかし銅は柔らかい金属なので、強い力がかかると変形してしまいます。
そのため、何年もプラグを抜き挿しするうちにユルくなったり、抜けやすくなったりして接触不良で火災になりかねません。しかも刃が曲がったプラグを使っているとなおさらです。
しかしパナソニックのコンセントは、銅より少し硬い銅合金を使い、バネ構造を持たせることで、タフで壊れにくいものになっています。
また一見するとプラスチック樹脂のように見えるコンセントですが、この樹脂にもこだわりポイントが満載!
パナソニックでは、燃えにくく火に強い「ユリア樹脂」という特別な樹脂を使っています。
原材料の製造から成型、金型にいたるまで、すべてパナソニック内部で完結し、安定した品質を保っています。その道に詳しい製造業の方は驚かれることでしょう。
このような内部設計から安全性の担保、そして製造方法にいたるまで、外からはまったく見えませんが、実は細かな配慮が施されているのです。
「カチッ」と心地よく。スイッチを押した感触にもこだわりを
そんなことまで?と思われるかもしれませんが、スイッチを押した感触が規定外のものは出荷しないというこだわりっぷり。
実はスイッチの押し心地や感覚の好みは、国々や人々によって様々。世界中に幅広く愛されるスイッチを作るべく、感触を数値で定量化したグラフに表し、出荷前に1個1個のスイッチの感触をシビアにチェックしています。
少しでも具合が違うものは、不良として出荷しないのです。
このようにスイッチやコンセントという裏方の部品を製造していますが、この小さな部品に最大限の安全性と品質の担保を考えて製品作りをしています。誰にも気づいてもらえなくても、とにかくこだわり続ける。
これが「裏側の美学」です。
スイッチやコンセントが使えるのは、家族や恋人のように当たり前で、家族や恋人と同じくらい大切なこと。
大切な日常を守るために、これからも陰ながら「裏側の美学」を貫いていきます。
スイッチを押すとき、コンセントにプラグを挿すとき…そんな、日々のふとした瞬間に、私たちのことをちょっぴり思い出してくれたら、嬉しい限りです!(笑)