紙での管理とはもうオサラバ!マンション管理者の間でウワサの”IoTサービス”とは
こんにちは、ウラナレ編集部です。
前回はマンション管理を取り巻く課題についてお話ししました。
管理員の人手不足、管理員を束ねるフロントマンの人材不足、そこからくる委託管理費の高騰を受け入れられず、管理会社に委託を断られるマンション組合が続出…
今回はこの課題に対してパナソニックが現在取り組んでいることをお話ししたいと思います。
遠隔管理も!「マンション×IoT」はメリットがいっぱい
私たちパナソニックが立ち上げた新サービス「モバカン」は、ひと言でいうと、IoTを利用したマンション遠隔管理サービスです。
これまでアナログな手法で管理してきたものをデジタル化することで、住民と管理業者双方に大きなメリットが生まれてきます。
モバカンを導入することでどのようなメリットが得られるのか、パナソニック エナジーシステム事業部 くらし空間イノベーションセンターコアビジネス推進室の青木勇太は次のように説明します。
どうですか?私達住民にとってだけではなく、そこで働く人にも大きなメリットがありそうですよね。
今回は、モバカンを導入したマンションのくらしがどのように変わったのか、とあるマンションで暮らす人の日常をのぞいてみましょう。
※この物語はフィクションです。
登場するマンション、人物は架空のものです。
case①「え!この時代に未だに紙で掲示・配布するの!?」
紙の資料がたまって邪魔!
都内のマンションで暮らす、E子さんは夫と子供2人の4人家族。E子さんもフルタイムで働いていて、平日の日中はほとんど家にいません。
これまでは、1階のエレベーターホールにある掲示板に管理員さんが貼っているお知らせをうっかり見逃してしまい、マンションの集会案内や連絡事項を知らずに直前にあわてることが多かったそうです。
でも、マンションの管理会社がモバカンを導入してからは、そういったマンションのお知らせは全てE子さんのスマホに届くので、通勤時や帰宅してから家の中でチェックでき、見落としがなくなったそうです。
「あれ、いつだっけ?」と思ったときも、わざわざ1階まで降りて掲示板を見に行くということも必要なくなりました。
『これだけでも随分と時短になりましたよ。
仕事をしているので、日常の連絡事項は効率よく確認、処理していきたいですもんね。でも何より良かったのは理事会の報告書もスマホで閲覧して、過去分も見直すことができるようになり、報告書の紙の山がなくなったことです。ペーパーレスで家の中の紙物がスッキリ片付きました!』
「時短」に「ペーパーレス」と、オフィス改革のようですが、もうひとつ、オフィスのようにオンラインでできるようになったことがあります。
case②共働きで昼間はいないから共用施設の予約が取れない!
マンションの会議室や多目的室、来客用駐車場などマンションの共用施設の予約申請は、これまでは1階の管理員室まで行って申し込みをしていました。
E子さんは仕事があるため、申請は夜か休日に行うことが多かったのですが、管理員さんが休みの日や巡回中で不在の場合は、何度も出向くことを強いられ、とても不便に感じていました。
これがモバカン導入後、オンラインで申請ができるようになったのです。
仕事から帰って家事を終え、やっとひと息ついたところで、お茶を飲みながらスマホで来客用の駐車場申請が完了!
『とてもささいなことに思えるかもしれませんが、ホテルだって美容院だってスマホで予約できる時代。アナログな申請ってそれだけで億劫で後回しにしがちなんですよね』
E子さんような「ちょっと不便」が積もり積もっているマンションの住民の方は多いと思います。
青木もこう言います。
常駐の必要なしで、人手不足も解消!
もうひとつ、E子さんが気付いた変化があります。
『オンラインでできるようになったことが多いのに、管理員さんと顔を合わせて会話することが増えたような気がするんです。
管理員さんってマンションにとって必要な存在。いつも忙しくて受付にいないとか、担当がコロコロ変わって誰が管理員さんかわからないという状況から、モバカン導入後は、必要なときに必要な仕事に従事してくれているっていう気がするんです』
管理員さんの働き方改革は、住民のためでもあるわけですね。
これまで、住民がいつどんな用事を持ち込むかも分からないので管理員さんは常駐していましたが、待機時間も多く無駄な人件費を払っていたという側面もあります。
モバカンの導入により、各種の住民対応がオンライン化できるため、管理員さんは複数棟を巡回してゴミ置き場やエントランスの清掃など、どうしても人手でなければ対応できない業務に専念してもらえます。
複数棟を担当することで、1棟あたりの人件費は少なくなるので委託管理費の上昇も抑えられる、という寸法です。
業務を減らして、本当に必要なFace to Faceの業務の質を上げることこそが、真のサービスという考え方もできるのではないでしょうか。
また現在、マンション管理員の時給は平均1300~1500円、契約社員の場合は月給20万円前後にものぼりますが(東京23区の場合)、それでもなり手が不足している状態。モバカンの導入により、現有人員だけで回せるようになるので、「人員不足により委託管理契約を更新できません!」という危機的状況を回避できるようになります。
コストダウンだけじゃない!IoT化で明るい未来
モバカンが将来的に実装を予定しているサービスはいくつかあります。
まず現実的なところからいくと決済システム。現在、有料の共用施設を利用する場合、管理員さんに現金で支払いをしていますが、これを電子決済対応すること。
マンションのフロントでも「ピッ」と支払いが完了する日は近いのです。
EV充電システムも将来的に想定しています。
環境意識の高いマンション住民が電気自動車を購入したくても、充電ステーションを新たに設置する必要があり、その費用を誰が持つかという問題が生じてきます。
そこで、利用者から徴収する充電料金に設置費用も組み込めば、不公平さがなくなります。モバカンが決済システムを実装すれば、EV充電料金のキャッシュレス決済が可能になります。予約もモバカン上で一貫してできるので、EV利用者にとって利便性が高まります。
IoTで進化するマンション、いかがでしたか?
住んでみたくなったでしょうか。
住む人にとっても、働く人にとっても幸せなマンションであり続けるために私達パナソニックがこれまでのマンションの在り方をどんどん変えていきますよ!