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パナソニックインド工場で働く人々に流れるのは、日本と同じ熱いスピリット!

こんにちは!ウラナレ編集部です⚡

前回の記事では、主力製品を大量生産する完全自動化のインドの南部工場をご紹介しましたが、今回は多品種少量の製品を生産するインド北部工場のお話です。


”人”がメイン!「職人技」が光るインド北部工場

ここでは組み立てラインが製品ごとに10人程度の島状に配置されていて、一人がひとつの製品を最初から最後まで組み立てるセル生産がおこなわれています。

それぞれの作業台には組み立て手順書が掲示されていましたが、それを見ながら作業する人はおらず、全員が職人のようなスムーズな手さばきでパーツを組み立てていきます!

南部工場はほとんど人がいないフルオートの工場ですが、北部工場は多くの人が集まって多種多様な製品を生産します。
そこには南部工場とは違う風土や理念、人を大切にする工場の姿があります。

ほとんどの工程が「一人が完成まで担当する」セル生産。このような島が何十も並んでいる

従業員は工場の財産。安全で働きやすい環境の整備

この工場の特長は、とにかく人がモノづくりをしているという点です。

樹脂成型をはじめとした金型のメンテナンスは、日本と同様にインドの金型職人が指先の感覚とヤスリでミクロンオーダーに仕上げています。

組み立てのラインは、熟練した作業員が素早く組み立てます。

自動化ラインは単純な工程をいくつもつなぎ、工程間をラインで渡すので意外に時間がかかります。
しかしここでは熟練工がセル生産しているので「機械にはできない複雑な作業」をワンストップでできるので、機械に負けず劣らずのスムーズさで作業が進んでいきます。

とはいえ金属や樹脂加工の、人手では時間がかかったり精度が出ない部分は自動化されているので、人と機械の協業になります。

そこで問題になるのが、作業員の安全管理と安全意識です。

そのために日本から導入しているものが一つ…それは「ANZEN DOJYO」(安全道場)です。

日本国内のパナソニックのほとんどの工場には、「安全道場」が併設されています。ここでは、工場で働く人だけでなく入場する関係者も安全について学びます。

場内には作業車やトラックがひんぱんに往来し、見通しが悪いコーナーや階段などがあります。従って、まず学ぶのは「指差し点呼」(電車の運転手や車掌が指を差し、声を出す安全確認)。
また、工場内に潜む「重量物の下、機械付近での巻き込まれ」「高所作業での安全確保」などの数々の危険を学びます。

北部工場の「ANZEN DOJYO」(安全道場)
写真はクレーンの設置された現場の危険が潜む場所を解説した展示

道場の最後には「あなたの安全を確保する責任者は誰?」と書かれた小さなドアが…
開けるとそこには鏡があり、「それはあなた自身」という気づきで締めくくられます。

”あなたの安全を確保する責任者は誰?”
”ドアを開けて、その答えを見てみてください”

工場内では、必要な部品を次々と供給できる「からくり」(パイプとローラーで作られたコンテナを繰り出すしくみ)も使われています。
しっかりと「KAIZEN」(改善)の意識も伝わっているようです!

また北部工場は最終組み立てラインに多くの女性作業員が従事しています。そのため安心して産後でも長く働いてもらえるように、託児施設も併設しています。

インド工場に併設された託児所

セル生産なので学ぶことが多く、長く従事していればいろいろな製品を素早く組み立てられます。そんな人達は工場にとっての財産なのです。

こうして安全と改善、そして働きやすい環境を工場では重視しています。

「モノを作る前に人を作る」創業当時から受け継がれる精神


 パナソニックの創業者、松下幸之助の言葉の中に有名な一節があります。

「パナソニックが何を作っているかを尋ねられたらこう答えます。パナソニックは人を作るところでございます。併せて電気製品も作っております」

この思想はインドの工場にも継承されています。
工場近くには、日本でいう職業訓練校のような学校が併設されています。ここでは樹脂の射出成型機の使い方や特性、家電の修理、コンピュータのプログラミング、組み立てラインの実践、スマートフォンの修理まで、さまざまなプログラムが用意され、ここでの学費はすべて無料。

実際の組み立てラインに似せた作業台で、組み立てのノウハウを学ぶ様子

ここまで学習環境を用意しているパナソニックですが、実は「この訓練校を卒業後は絶対にパナソニックで働かなければいけない」といった縛りを設けているわけでは無いんです。

それこそ、ライバルの家電工場で働くという選択をしてもOK!

従業員に配布されるテキストや教材。なんとすべて無償!1年かけて勉強します

前編でも少し紹介しましたが、インドでは今でも貧富の差が激しく、カースト制も色濃く残るため、若い労働力が無駄になっていることが問題視されています。

若い人に働く場を提供し、技術を学ぶことでカーストなどに縛られず相当の給料が貰えるようになるのです。そのためこの学校の入学希望者は、いつも募集人員いっぱいだとか。

創業者の「物を作る前に人を作る」という精神は、海を超えインドでも実践され、皆に喜ばれているんですね。

シルクロードと東インド会社をたどり世界に安心・安全の電気を届ける

前編記事で少し紹介したように、パナソニックの壁スイッチやコンセントはASEANを中心に人気で、今回インドに新工場を設立しました。

またすでに「文明の十字路」と呼ばれ、ヨーロッパとアジア、そしてアフリカと中近東を結ぶ中心にトルコがあり、ここにも工場を持っています。そのシェアは国内の60%を占め、トップメーカーとなっているのです。

ヨーロッパでは古い家が多く、電気による火災が上位を占めているのが現状。
さらにいうと、インドより電力事情が悪いアフリカ全土も、いずれ経済が発達したときインドと同様の需要や問題が出てくるのも明らかです。

私達の商品と思いがシルクロード(の南)を介して西へ西へと、電気の安心と安全をヨーロッパに運んでいます。
そしてインドからは東インド会社の航路を辿って、電気の安心と安全をアフリカに届けます。

パナソニックの電材は、電気の安心と安全を未来をのせて西へ

パナソニックは世界中の人々が、電気を安心・安全に、そして便利に使えるようにしていきたいと考えています。


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