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11月11日は「〇〇の日」。創業当時のDNAを今も受け継ぐ〇〇事業って?

11月11日は、何の日か知っていますか?

あのお馴染みのお菓子の日!😋
・・・でもあるのですが、実は日本配線システム工業会が制定した配線器具の日でもあるってこと、ご存知でしたか?

ご自宅の2口コンセントに目を向けると…プラグ差込口の4つの穴が、「1111」に見えてきませんか?「配線器具の日」は、そんなコンセントの形状にちなんで設定された日なんです!

今日は、そんな記念日にちなんで、創業当時からスイッチやコンセントなどの配線器具をつくり続けてきた津工場の歴史や取組みをご紹介しちゃいます!

戦後の復興とともに、津工場の歴史もはじまった

パナソニックが創業したのは、約100年ほど前…
一戸に電球ソケットが1つしかなかった時代、電気製品を使うための「アタッチメントプラグ」や2つの器具を同時に使うための「2灯用クラスタ」など当時、画期的な商品を販売したのをきっかけにパナソニックの事業がスタートしました。

時は流れて1930年代に入ると、ふだん私たちが目にするものに近い「コンセント」が登場します。1939年(昭和14年) には第二次世界大戦が勃発し、政府の命によりパナソニックは軍需部品の製造を余儀なくされます。そこで設立されたのが三重県津市にある現パナソニック津工場です。

そして1945年(昭和20年)に終戦を迎えると、それまで大阪で製造していたコンセントやスイッチなどの配線器具類をすべて津工場に移管しました。

こうして戦後の復興と同時に、津工場における配線器具製造の歴史が始まりました

パナソニックの起源。1個の電球ソケットを2つに分ける二股の「2灯用クラスタ」とソケットにねじ込み家電の電気を取るための「アタッチメントプラグ」
1930年代に入ると陶器製のスイッチ・コンセントが登場!

以降、この津工場はパナソニックの配線器具事業の中核を担い、いまでは、コンセントやスイッチで、国内の約8割ものシェアを誇るまでに成長しました。

まさにパナソニックの創業当時から続く「配線器具事業」のDNAを受け継いできたのがこの津工場なんです。

以前、お客様により安全で使いやすいコンセントやスイッチを提供するための取組みとして「裏側の美学」をお伝えしましたが、今回はコンセントやスイッチにまつわるさらなる「裏側の美学」をご紹介していきます!

目立たないところで革命を起こしています

いまでこそすべてのお客様が押しやすい大きなボタンのスイッチが多く利用されています。でも津工場では1972年から大型ボタンを採用したスイッチを開発・製造していました。

その13年後の1985年に誰にでも使いやすいデザイン「ユニバーサルデザイン」が訴えられるようになりましたが、この津工場の大型ボタンスイッチは時代を先取りしてしまい、あまり売れなかったといいます。これは「裏側の美学」ではなくてタダの裏話です(笑)。

今でこそ誰でも使いやすい大型のスイッチハンドル。これはユニバーザルデザインという言葉ができる10年以上も前に発売されたスイッチ

さらに皆さんを裏側から支えているのが「引掛シーリング」というものです。
皆さんのご家庭には、部屋の天井照明「シーリング」ライトを取り付けるための、丸や四角のソケットが天井についています。このソケットは、照明のコンセント兼照明を吊り下げるための固定具(アンカー)としても機能するもので、ほとんどのご家庭にあります。

天井照明を自分でLEDに交換したことがある方は「なんて簡単に交換できるんだろう!」と思われたでしょう。引掛シーリングのおかげで、電気工事を専門業者に依頼しなくても照明が交換でき、その時間も10分程度で済みます。

天井についている引掛シーリング。これも津工場から生まれました

でも「引掛シーリング」は日本独自の文化なんです。

因果関係はわかりませんが、2020年時点でLED照明の普及率は世界で68%でしかありませんが、日本は100%ってスゴイですよね!

こうして津工場で作られた製品の数々は、誰も知らない裏側からみなさんの便利を支えているのです。でもいま、みなさんに知ってもらえて、ちょっぴり嬉し恥ずかし津工場です。

いつもあなたのお側で省エネ・見守りしています

パナソニックは「非接触」な製品をたくさん作っています。そのひとつが、天井や壁から皆さんを見守って、人が居るときだけに点灯するセンサスイッチです。

たとえばワンルームマンションの玄関灯。疲れて帰宅し、玄関を開けると自動で照明が点いて明るく迎えてくれます。

実はこれ、単身の方に大人気なんです!

たとえばトイレの個室。省エネのため人がいないときは電気を自動で消しますが、人がいるときは点灯します。でもトイレによっては「まだそこにいるのに電気を消された!」なんて経験はないでしょうか?

初期の熱線センサ付自動スイッチ。主に玄関灯を自動で点灯するために使われています
天井取り付けタイプの高感度熱線センサ付自動スイッチ。1cmでも動くと反応するので、会議室や事務所、トイレの照明用としても使われます

実はこれ(焦電型赤外線)人感センサというものが天井にあるスイッチに埋め込まれています。
オフィスの天井を観察してみると、電気を消すと天井で「緑や赤」に光るセンサを見たことがありませんか?それと同じものが、このセンサ付自動スイッチです!

でもこのセンサ、人が歩いたりする大きな動きは捉えられても、先程のトイレのようにジッとしている人は見分けられないのです…

そこで津工場では、トイレに人がいる間は電気を消さないセンサスイッチを開発。なんと1cm人が動いたり、パソコン操作時のわずかな指の動きも感知できるくらいに目が良くなりました。

中に入っているセンサは指の先ほどのサイズ!

帰宅すると自動で照明を点けたり、トイレや会議室でのわずかな体の動きを見逃さず、行く先々の照明を自動で点灯してくれる影の立役者の人感センサ付スイッチ。

もしかするとあなたの身近なところで、私たちの焦電型赤外線人感センサがひっそりと見つめているのかも知れません。

世界シェア第2位!海外での製造を支える津工場

日本では見慣れたコンセントとスイッチでも、世界に目を向けると日本と変わらない国もあれば、コンセントが横になっているところ、スイッチ本体が正方形の国、スイッチが左右ではなく上下に動く国などさまざまです。

パナソニック製の世界各国のコンセント。日本と同じ形状のもの、横になっただけのもの、サイズが半分のものとさまざま

とはいえコンセントはプラグを挿し込むもの、スイッチは電気をオン・オフするものに変わりありません。でも、そのお国柄でちょっとずつ好まれる食事の味が違うように、コンセントやスイッチにも微妙な味付けがされています。シェフのこだわりならぬ、津工場の「裏側の美学」です。

そんなパナソニックのコンセントやスイッチは、実は世界シェア第2位なんです。最近は欧州やアフリカ諸国への事業展開を加速させており、世界ナンバーワンの配線器具メーカーを目指しています。

パナソニックのコンセントやスイッチは、ASEAN、インドや中東でも広く使われています

もともとはアジアへの輸出から始まった配線器具のグローバル展開ですが、1990年代には海外工場を設立し、海外での製造を開始しています。そして2000年代に入るとM&Aや新興国への展開にステージをシフトしています。

この海外での製造を大きく支えているのが津工場の技能・技術なんです。
津工場は多くの社員が国家技能資格を保有しており、その高い技術力で海外工場の支援を行っています。世界各国の工場で使う設備の開発も津工場で行っているんですよ。

世界各国にある工場は、部品作りから最終組み立てまで自動化しているので、価格競争力も持ちえています。パナソニックは、世界のみなさんに使いやすく、より安全で安心して使えるコンセントやスイッチを、より安い価格で提供できるように努力しています。

これからもあなたのお側で安心と安全を見守ります

アタッチメントプラグで創業した私たちパナソニックは、そのDNAを濃く受け継いだ津工場で、今もコンセントやスイッチなどの配線器具を作り続けています。

家電やパソコンのように花形ではありませんが、ないと困る社会のインフラを裏で支えています。

水道の水のように、なければ人の命に関わるインフラは、安全と安心を担保しなければなりません。しかも最近の水道水はおいしさと価格も問われます。

私たちが津工場で作る配線器具もまた同じように人々の命に関わるライフラインです。そして創業からずっと安心して使える安全な器具を作り続けてきました。また最近では各国のお国柄に合うようにちょっと味付けを変えたコンセントやスイッチを、できるだけ安く提供できるように、工場のオートメーション化にも努めてきました。

津工場で作った製品は、みなさんのお側で安全と安心を見守っています。

いまもなお、創業当時のDNAを引き継ぐ配線器具事業の取組み、いかがでしたか?

コンセントをみたら、ほら、コンセントの差込口が「11月11日」に見えてきたでしょ?
そんなときは、ちらっとパナソニックの津工場を思い出していただけるとうれしいです。


『津工場のウラガワ、もっと知りたい!』
そんな方は、津工場に関するこちらの記事も是非チェックしてみてください✨


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