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かゆい施工に手が届く!?女性電気工事士さんに聞いた、とっておきのヒミツ道具とは

今年も残すところあとわずか…。

ウラナレではこれまで、電気工事士にまつわる記事をたくさん公開してきました。
電気工事士さん向けの超マニアックなウラガワにフォーカスしたり、お仕事で役立つアプリ情報をご紹介したり…

そして今回はなんと!本物の電気工事士さんがご登場!

パナソニックの電動工具『EXENA』を題材に、電気工事のお仕事に詳しいお二人に対談形式でそのリアルなウラガワを語ってもらいました。

今回も、電気工事士さん必見!!な情報盛りだくさんでお届けします!🔧


今回登場してもらう1人目は、電気工事士歴19年目になる、なないろ電気通信株式会社の前中 由希恵さん。

数少ない女性の電気工事士として活躍する前中さんは、とあるクラウドファンディングで立ち上げた社団法人の代表を務めています。

それが「一般社団法人 女性技能者協会」。電気工事士をはじめ女性技能者が現場でもっと活躍できるように、男性では気づきにくい女性が働きづらい現場の改善、女性ならではの活躍場所などを啓蒙しています。


2人目は、テレビやラジオ、インターネットでおなじみ「家電おじさん」の異名を持つ藤山 哲人さん。

「家電は分解して中から機能を調べます」と豪語している藤山さんは、電子工作やプログラミングにも明るく、電気工事士の資格も持っているのです。

さて凸凹コンビのお二人から、どんな話が飛び出すのでしょうか?

扱う電圧は桁違い!電気工事士の仕事って?

藤山さん:そもそも電気工事士ってすごく地味な存在じゃないですか?
壁や天井裏、ビルだと秘密の扉の奥にある配電室で働いて、お客さんと会うことはまずない地味な職業(笑)。
前中さんは「どんな現場で、どんな工事をされているのか?」を教えてもらえますか?

こんな失礼な言葉で同席しているウラナレ編集部の私たちはヒヤヒヤさせられますが、「うんうん」と笑顔で首を縦に振る前中さんが答えます。

前中さん:私の現場は商業施設に入っている小さなテナントや飲食店から、500坪(学校の体育館2個分程度)の事務所など様々ですね。大きな現場だと10人ぐらいのチームで電気工事にあたります。
お家のコンセントは100V(ボルト)ですが、私たちが扱うのは電柱に流れている6600Vからコンセントまでの回路です。工場や商業施設で『高電圧危険』って書いてある建物の中も工事します。
おっしゃる通り地味な仕事です(笑)。

藤山さん:怖っ!僕は学生時代に勉強の一環で電気工事士の免許を取ったんで、現場なんて経験したことがない“なんちゃって”電気工事士なんです。
だから6600Vって聞いただけで怖い!下手すりゃケガじゃ済まないですよね…?

前中さん:そうなんですよ。
地味だけど、実は常に危険と隣り合わせの仕事でもあるんですよね。

藤山さん:あと最近の現場を見てて思うんですけど、20~30歳代の若い工事士って少なくないですか?だいたい僕と同年代、たまに“グローブしなくても皮膚が絶縁体になってるんじゃないの?”っていう、年季と技術の数だけシワのある年配の工事士さんも見かけるんですけど……

前中さん:私に電気工事を仕込んでくれた師匠もかなり高齢です。
大きな現場を何人かで工事していると、70歳オーバーの電工さんが現役バリバリで活躍してるんですよ。もうレジェンドって呼ばれるぐらいの職人さんです。

電気工事士業界のもっぱらの課題は、若い世代の人材確保と育成だというのです。

電気工事士は年々減少傾向にありますが、工事現場は上昇傾向にあります。つまり電気工事士を目指す若い世代が少ないのに、増加する現場に対応するため高齢化が進んでいるのです…!由々しき問題ですね。

藤山さん:普通の会社のように定年がないのが電気工事士。
それゆえ一線を退きたいと願っても、高齢の工事士が活躍せざるをえないってことですね。これはこれで頼もしいのですが…電気工事は直径何cmもある電線を切断したり、固いパイプを曲げたり、重い電線や機材を運んだりと何かと重労働です。
いくら元気でも力の衰えにはかないませんから、まさに“ムチ打って”の施工となるでしょう。

加えて前中さんは、業界の暗黙のルールについても問題視しています。

前中さん:とくに大変なのは部材や工具の運搬なんです。
私たちってエレベーターがある物件でも、なんとなく“使っちゃダメ!”な風習があるんです。だから重い荷物を持って階段を上るのが大変なんです 。
あとは手動工具を使った圧着(電線に金属のコネクタを圧力をかけて接続すること)や配線の切断ですね。
これは力が必要だし、脚立の上で作業するとさらに危険なんですよね…

藤山さん:重い荷物の運搬だったり、力が必要な切断作業だったり…ぼくら男性でも大変なのに、女性の前中さんは更に大変なのでは!?
これじゃあ仕事にかける労力も計り知れませんね…一日の終わりにはもう毎日ヘトヘトなんじゃないですか?

前中さん:フフフ…実は、そんな私の強い味方…とっておきの「ひみつ道具」があるんです!

ここで前中さんが手に取ったのは、パナソニックの「EXENA」です!

「重い」「遅い」に終止符を打つ革命児!

前中さん:実は私は、パナソニック公認の「アンバサダー」をしているんです!現場で使った感想をパナソニックの開発陣にフィードバックしたり、使い心地や現場の生の様子をインスタやブログで伝えたり…電気工事の現場で働くみなさんに、この商品をもっと知ってもらいたい!

前中さんはケーブルカッターアタッチメントを取り付けたEXENAを手に、楽しそうに話します。

前中さん:これ凄い早いんです!“えっ!”ってぐらいに。
仲間にも見せたんですが“早っ!”という言葉の次には、私の手から奪っていました(笑)。
ある程度以上の太さのケーブルを切断するときは油圧式の電動工具を使うことがよくありますが、切断するのに結構時間がかかるんです。じわじわとしか刃が入らないので、もどかしくって……

藤山さん:僕も油圧式の電動ケーブルカッター使ったことありますが、ほんともどかしい。しかも油圧式の電動工具はバーベルかっ!っていうぐらい重いから、普段使う工具に加えて現場に持ち込もうものなら、さながら修行のようですよね。

前中さん:そうなんです!電気工事の工具は重いものが多い上に、用途によって様々な種類が必要になるので、先ほども言ったように持ち運ぶのも一苦労…
EXENAならアタッチメントをカチっ!ってセットすると、持ってる工具がケーブルカッターに早変わり!腰袋にアタッチメントを入れておけば、高所や狭小箇所でもすぐチェンジできるからメチャメチャ便利なんです。

藤山さん:
でも、重い油圧式と比べると、電動で軽いEXENAはパワーが心配なイメージが…本当に遜色ないんですか?

前中さん:電動だからってぜんぜん引け目ありませんよ!直径19mmのケーブルまで余裕で切れるので、普通の現場なら切れない電線はないですよ。
むしろトリガー引くと、まるでキュウリでも切ってるみたいにグイグイ刃が入っていって、その速さにビックリします。
油圧工具に慣れていると早送りでもしてるんじゃないの?っていうぐらい早いです。
こんなに早くて、しかも油圧式より軽いから移動もラクラク。仕事するのが更に楽しくなっちゃうんですよね。

速くて頼れる!スマートなアタッチメントも豊富

前中さん:もうひとつ現場で欠かせないのが圧着工具です。
これもケーブルカッターと同じで手動工具は力技ですし、持ち込む工具が重くなるので苦労します。
圧着工具を使うたびに重い工具を取り換えるのを1日何回もやってるとうんざりです。作業の進め方を工夫すれば一気に圧着だけやっちゃうこともできますが、「あっ!忘れてた……」ってのがどうしてもあります。

圧着アタッチメントに取り換えたEXENAを手にして藤山さんが驚きます。

藤山さん:カチっと1アクションではめるだけで、今度は圧着工具に早変わりとは!さすが前中さんが”ひみつ道具”と呼ぶだけありますね!
これならめちゃくちゃ作業効率上がりますよ。日が落ちる前に余裕で施工終えて、1時間ぐらい早くから呑みに行けるんじゃないっすか?

前中さん:私は呑むよりも、自分の腕を磨く時間にしますね(笑)。それは置いといて(笑)。ケーブルカッターと同じで、角度を変えられるので無理のない姿勢で作業できて、片手が空くので安全面もバッチリなんです。

狭小作業もお手の物!トレンドの施工もラクラク

前中さん:私は体が小さいから、狭小箇所の施工をやります。
最近の分電盤(ブレーカーが並ぶ箱)は、トイレにあったり、下駄箱の中にあったりで、見えないところに隠すんですよね。つまり、そんな狭い場所に配線が集中するので、作業がとにかく大変なんです。

それから最近多いのが間接照明。これ、照明機器を細い隙間や部屋の角に隠して配置するので、工具が入らないとか、スミに寄せすぎてまっすぐネジ止めできないとか…実は電気工事士泣かせなんですよ(泣)
そんなときEXENAのコンパクトボディが役に立つんです。

藤山さん:昨年EXENAが発売されたとき、ヘッドが小さっ!って驚きました。あと僕はドライバ用途がメインなので、ビットを片手で差し込むだけでセットできる“ワンタッチビットロック”に感動しました。コレ超便利!

前中さん:私はスミ打ちアタッチメントがお気に入りですね。これはすべての電気工事士のみなさんにオススメしたい!
壁ギリギリに機器を取り付けたり穴を開けたりという施工が最近多いので、苦労されてる電気工事士さんも少なくないと思います。
通常の電動工具を使うとヘッド部が壁や天井に当たってまっすぐ穴を開けたり、ネジを打ったりできないんですよね…。でもスミ打ちアタッチメントを使うと、壁のキワ際に穴を開けたり、ネジを打てるので、凄い重宝するんです。これがないと私、仕事できないかも?(笑)

そんな苦労話は藤山さんにも経験がある様子。

藤山さん:スミの作業をするときは、フレキシブルシャフトなんかを使いますけど、あれって力が入らないから作業しづらいんですよね。

前中さん:電気工事で気を付けるのは、施工の確実さとか、安全性もあるのですが、お客さんのために大工さんが作った施設に傷つけちゃならないってことなんです。
キワ際の作業は、ドリルの回転部分が壁や天井に擦れて、傷付けちゃうことがあります。でもスミ打ちアタッチメントを使えば、傷をつける心配がなく、確実に施工できるのが強みです。

藤山さん:なるほど!そんな苦労をされてたんですね。傷つけちゃったら大工さんに相当怒られそうですね。

前中さん:もうひとつ大工さんに怒られないようにするのが“アングルアタッチメント”です。
ビットの向きを90度に変えられるので、EXENAヘッドでも入らない場所の穴あけをしたりネジ止めするのに便利なんです。しかもATTACH8を使えば、45度ずつ角度を変えてアタッチメントをセットできるので、無理のない姿勢で作業ができるのがいいんです。

常に電気工事士さんの声をフィードバックして、かゆい施工に手が届くツールを作るべく、パナソニックは日々開発を続けています。

電気工事士ファースト。いつも寄り添ってくれるEXENA

対談もそろそろ終わりが近づき、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。

前中さんは最後に、こう締めてくださいました。

前中さん:いい道具、いいツールっていうのは『時短』だけじゃなく『自信』につながるんですよ。
「短い時間で、確実に、きれいな仕上がりの施工ができた!」っていう喜びです。施工のやり方にも色々あるので、その方法や手順を考えたり、「あっ!なるほど!」っていう自分では思いつかなかった、ツールの使い方もあります。
電気工事士のみなさんには、ぜひEXENAを使っていただいて、自信をもって確実・安全な施工をしていただきたいです!